シリーズ:

第3回 アイスクリーム類(京浜・東海)

日本各地には多様で豊かな食文化が形成され、今なお発展を続けています。中でも、名古屋はユニークな料理が多いことで有名です。かの村上春樹氏は、かつて名古屋を、「異界に直結しているような呪術性」を宿した「魔都」だと称しています。確かに、味噌かつ、どて煮、あんかけスパ、小倉トースト、手羽先など、強烈な個性をもったこれらの料理は一種独特なオーラを放っているようにも思われます。

それでは、名古屋を抱える東海地域のスーパーマーケットの売れ筋商品には、どのような特徴があるのでしょうか。「POSデータでみる地域性」第3回の今回は、アイスクリーム類を取り上げ、東海と京浜を比較してみます。下表は、流通経済研究所が提供するPOSデータ分析ツール「NPI Report」機能を用いて出力した、京浜と東海の2015年11月におけるアイスクリーム類、売上金額の上位商品です(東海地域の上位20商品はTOPで紹介しています)。

20151222_01

まず、両地域ともに上位にランクインしている商品には、「森永 チョコモナカジャンボ 150ml」、「森永 ピノ 箱 1箱」、「森永 ピノ チョコアソート 24個」、「パルム チョコレート 1箱」などがあります。これらは全国的な人気商品で、例えば近畿でも上位にランクインしています。

京浜では、「モウ」が人気商品となっています。これに対して、東海では、プレミアムアイスの代表的なブランド「ハーゲンダッツ」が、10位以内に2商品、20位以内に5商品も登場しています。東海地域の人々は「ハーゲンダッツ」を特に好んで食べるのかもしれませんね。「ハーゲンダッツ」は年末に向けよく売れることが知られていますので(※)、東海の12月のランキングでは、上位10商品中に「ハーゲンダッツ」が4~5商品と数多くランクインする可能性もあるのではないでしょうか。

※例えば、「ハーゲンダッツ バニラ 110ml」の東海地域における点数PI(来店客1,000人当たりの売上点数)は、2014年11月3日~9日の週を1.0とすると、クリスマスを含む2014年12月22日~28日は2.7、大みそかと元日を含む2014年12月29日~2015年1月4日には3.7と、年末にかけて売上を大きく伸ばしていることがわかります。(分析は「NPI Report」の週別トレンド分析によるものです)

 


「NPI Report」では、このシリーズコラムで取り上げているような単品やカテゴリー売上の地域間比較を始め、売上トレンドや地域ごとの平均販売店率(配荷率に相当)などを、簡単な操作で出力することができます。小売業の方は、品揃えの妥当性や地域における優位性などを検討する際に、メーカーや卸売業の方は、小売業に対して地域における販売動向をふまえた営業提案をおこなう際などに、広くご活用いただける市場POSデータ分析サービスです。ご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。